効果あるの!?鍼灸不妊治療の効果について

不妊治療の方法の一つとして取り上げられる鍼灸治療。
意外と痛みを伴わない施術ではありますが、効果はあるのでしょうか?
今回は鍼灸不妊治療の効果について見ていきたいと思います。

■不妊の主な原因
女性側の原因は排卵障害や着床障害、卵管のねじれや子宮内の炎症などが挙げられます。

・排卵障害
卵子が十分に育たなかったり排卵されない状態のことを指します。
ストレスやホルモンバランスの異常で起こると考えられています。

・卵管障害
卵管がつまり卵子や精子が通れない卵管癒着や卵管閉塞が起きている状態を指します。
軽度なら通期通水検査や外科的な治療により自然妊娠が可能ですが、卵管癒着や卵管閉塞は自覚症状が表れないため、病院で検査する必要があります。

・機能性不妊
原因が分からない不妊症のことであり、全体の42%ほどを占めます。

■鍼灸治療の効果
鍼灸治療は主に予防医学であるため、体内のバランスを整える効果があり、様々な症状に対処できるとされています。
日本鍼灸師会によれば、腰痛、肩こり、神経痛に加え、月経不順や生理痛に効果があるとされています。
では、具体的にどのような効果があるのでしょうか?

・心身をリラックスさせストレスを解消
鍼灸の刺激は自律神経へ働きかけます。
同時にセロトニンと呼ばれるリラックス効果のあるホルモンの分泌を促すので、自律神経のバランスが整い、交感神経と副交感神経がスムーズに働くようになるのです。
これにより、めまいや動悸、イライラなどの精神的疲労や心の不調が改善されます。

・ホルモンバランスの改善
生理不順の原因として挙げられる女性ホルモンの乱れや自律神経のバランスを整えるツボに施術を行うことでホルモンバランスを改善することが出来ます。
生理不順は不妊の直接の原因となるため、ホルモンバランスの改善は不妊治療に繋がると言えるのではないでしょうか。

・子宮や卵巣の働きの改善
ホルモンバランスが整うと、女性ホルモンがしっかりと分泌されるようになります。
エストロゲンという女性ホルモンは子宮内膜を厚くし、基礎体温を下げるため、卵子の成長が促されます。
また、プロゲステロンというホルモンは受精卵が内膜に着床しやすいように、環境を整えたり、着床後も妊娠を継続させたりする働きを持ちます。

・血行が良くなり、お腹や骨盤周りの冷えが改善
身体に異常が生じているとき、血流の流れが悪くなり、血液が鬱積しやすくなります。
この血液が鬱積している部分を鍼灸により刺激することで、全身の血流を改善するのです。
全身の血流が改善すると、お腹や骨盤周りに起きやすい冷えの症状が改善されます。

今回みてきたように、鍼灸治療は不妊の根本原因にアプローチするというよりは、身体の調子を整えて妊娠しやすい体質にするという効果があるのです。
タイミング法などの治療と同時に鍼灸治療をすすめていきましょう!