不妊が続くあなたへ。原因不明不妊を解説!

一般に、病院の不妊治療は、妊娠を妨げている原因(第2章でお話しした病気や症状)を、検査で見つけることからはじまります。
原因を突き止められれば、妊娠に向けてその治療が検討されます。

しかし、病院で基本的な検査を受けても原因が見つからないことがあります。
これを原因不明不妊(機能性不妊)といい、不妊に悩むカップルの10~35%が該当します。
割合に開きがあるのは、施設によって検査内容に差があるためです。
そして、数々の病気を含めた不妊症の原因の中で、原因不明不妊が一番多いと言われています。

実は、不妊症の中で原因不明不妊が一番多いのです。

病院では、通常、タイミング法や排卵誘発剤を使って様子をみます。
効果があらわれなければ、人工授精、体外受精へと進んでいきます。
しかし、「原因がわからないまま不妊治療を続けて、はたして妊娠できるだろうか」と不安になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで、原因不明不妊とはどういうことなのか、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

原因不明不妊とは、「原因がない」のではなく、「検査では原因がみつからない」、「検査数値や画像では異常は見当たらない」ということです。
つまり、「検査ではみつけられない原因がある」、「数値や画像にあらわれないものがある」ということです。
そもそも、人のからだは機械とは違います。
体調が良い日もあれば、なんとなく調子が悪いと感じる日もあります。
清々しい気持ちで過ごしているときもあれば、イライラした気持ちのときもあります。
からだの状態は、生活環境や人間関係、食生活などの影響を受けながら、日々変化しています。
女性が、ストレスやダイエットから排卵が止まってしまうことがあるように、生殖機能の働きも生活習慣の影響を常に受けています。
そのため、機械の故障のように数値にあらわれないものもあるのです。

では、「不妊症検査で、数値や画像にあらわせないもの」とはなんでしょうか?
それは、そのヒトの身体に備わっている「妊娠力」です。
ただ単にホルモンが分泌されれば、卵子がつくられ、排卵が起き、子宮内膜が育ち、受精卵が着床して妊娠するわけではありません。
もし、そうであるなら、原因不明不妊はなくなり、不妊治療の妊娠率はもっと高くなることでしょう。
生命が宿る妊娠のプロセスはとても複雑なものです。
妊娠に向け複雑なプロセスをスムーズに進めるために必要な力が妊娠力です。
そして、原因不明不妊とは、この妊娠力が低下してきている状態です。
つまり、東洋医学でいう「未病(みびょう)」の状態と言えます。
見た目は健康(病院の検査結果は異常なし)でも、妊娠する力が弱くなっているのです。

いかがでしたか?
この、妊娠する力を元に戻す、もしくは高めるのに、鍼灸治療は大きく力を発揮すると言われています。
なぜか不妊が続くあなた。
ぜひ一度、鍼灸治療をご検討ください。

dav