不妊治療ではどんな事をするの!?妊娠できる確率は!?
「結婚が遅かった」「過去に流産の経験がある」などを理由に不妊治療に踏み切る方はたくさんいらっしゃるかと思います。
しかし、「不妊治療にはお金と時間がかかるらしいが、具体的にどういった治療をするのか?本当に妊娠するのか?」などと知らない事がたくさんあって不妊治療に不安を抱く方はいらっしゃいます。
そこで今回は、そういったお悩みを解消する為に、不妊治療にはどんなものがあるのか、かかる金額、妊娠する確率についてお話しします。
○ 一般的な不妊治療
不妊治療とは病院で体の状態を検査した上で医師の指示のもと進める治療のことです。
一般的なものには、タイミング法と人工授精があります。
・ タイミング法
医師に問診、超音波検査、血液検査、排卵日チェックなどから妊娠しやすいタイミングを推測してもらい、指定された日に性行為を行い妊娠できる確率を高める方法です。
この方法は具体的な処置というより、体の検査とアドバイスであるため、そこまで高額な費用はかかりません。
検査の回数や薬の種類によって異なりますが、2000円から2万円程度といわれています。
妊娠する確率はだいたい3%から5%程度です。妊かつ初期段階はこの方法をとられる事が多いです。
・ 人工授精
人工授精は男性から精子を採取し、医師が女性の子宮内に注入する治療法です。
妊娠できる確率は約10%程度であるといわれています。
タイミング法に比べ確率が上がっているものの、決して高い数値ではないと思う方もいらっしゃると思います。
人工授精は、人工的に精子を子宮内に注入しますが、受精自体は自然に任せるためそこまで妊娠率が高いというわけではありません。
この方法は射精障害や成功障害のある方、精子の数が少ない方などが利用します。
1回の人工授精は比較的安価で約1万5000円から2万円程度ですが、回数を重ねると高額になりますので、計画的に利用しなければなりません。
これらの他にもより高度で金額を要する治療法があります。
・ 体外受精
この方法はタイミング法や人工授精をしても妊娠に至らず、自然に受精する能力が無いと判断された人が利用する事が多い治療法です。
一般的に、精子や卵子が老化している、子宮内膜症、欄干に障害がある方などが体外受精を選択します。
体外に取り出された卵子と精子を人工的に受精させ、その受精卵を子宮に戻す方法です。
すべてを人工的に行うので成功率は25%から30%前後といわれており、自然妊娠に比べ妊娠率はかなり高いことが分かります。
しかし、その分非常に高度な医療技術を使用しているため費用も高額です。
一回の体外受精には4つの行程があり、それぞれにお金がかかります。
卵子を取り出し精子をふりかけて体外受精をするのに約30万円、もし採取した精子や卵子に最近がついていれば培養しなければならないため約2万円、受精卵を凍結して子宮のコンディションを伺う際にかかる費用が約10万円、移植するのにもまた10万円かかります。
このように各工程が高額なため、合計100万近くかかってしまうのです。
○ 妊娠しやすい体質にする為の治療
受精する為の治療法が一般的治療と言われていますが、不妊治療にはもう1つのアプローチが存在します。
それは「妊娠しやすい体質を作る」治療法です。
有名なものに鍼灸治療やマッサージなどがありますが、これは直接受精を手伝うわけではありません。
これらの治療により血行や生殖器官の機能が改善し妊娠する確率が上がるのです。
費用は施術者によって異なりますが、だいたい1回につき5000円から1万円程度と言われています。
これは治療だけでなくリフレッシュ効果もある為、息抜きとして利用してもいるのもいいかもしれません。
不妊治療はいくつもあり、料金もそれぞれです。
忘れないでいただきたいのは、2つのアプローチで不妊を治療していくという考え方です。
人工的に受精したとしても受精卵を体に定着させていくには体内の環境を改善するしかありません。
「妊娠する為の治療」と「妊娠しやすい体質へと改善する治療」、この両方を考えて不妊治療に向き合ってみてはいかがでしょうか。