不妊治療の基本となるタイミング療法について

近年、テレビでも取り上げられることが多くなった不妊症についてですが、どれくらいの夫婦が不妊症について悩んでいるのかご存知でしょうか?
デリケートな問題ということもあり、なかなか表には出ませんが、現在では6組の内、1組は不妊に悩んでいると言われています。

今回は、不妊治療の基本となるタイミング療法についてご紹介します。

 

・不妊症ってなに?

時代によって変わりますが、現在のところ「健康な夫婦が一般的な夫婦生活を営み、1年以上子供を授かることが出来ない状態」のことを不妊症といいます。
日本国内でも多くのカップルが不妊症の悩みを抱えており、様々な療法が行われています。
 

・タイミング療法とは!

一般的に不妊治療の第一歩として行われるのが、タイミング療法です。
簡単に説明すると、排卵日を予測して、妊娠の可能性を高める療法です。
 
基礎体温表などを利用した自己流のタイミング療法を行う人がいますが、排卵日の特定は難しく、そのうえ、精神面による排卵日のずれや月経不順などの可能性もあるため、さらに困難なものとなります。
 
病院でタイミング療法を行う場合、まずは不妊検査を行い、体の状態を調べます。
不妊検査が終わると、いよいよタイミング療法が始まります。
最初に排卵日の特定のため、超音波をあてて卵子の大きさや子宮内膜の厚さのチェック、血液検査を行います。
それらの結果を踏まえて、医師によるベストなタイミングの推測を行い、夫婦生活のタイミングをその日に合わせます。
 
男女ともに心身に問題がない場合は、妊娠率はおよそ20%~25%だと言われています。
タイミング療法を受けると、個人差があるため必ず妊娠することができるというわけではありませんが、ほとんどの場合で妊娠する確率がぐんと上がります。
 

・タイミング療法が向かないケース

万能に思えるタイミング療法ですが、実はそうではありません。
場合によってはタイミング療法が向かないケースもあるのです。
 
女性の場合は、排卵が起こっていなかったり、子宮頸管粘液不全や、卵管の癒着、閉塞、子宮筋腫や子宮内膜症がみられる場合、タイミング療法に向いていません。
 
また、男性の場合は、精子の運動が少ない、精子の数が少ない、性行為自体が難しかったりするケースがタイミング療法に向いていません。
これらに該当する方は、体外受精や人工授精に移行することが多いです。
 
今回は、不妊治療の基本となるタイミング療法についてご紹介しました。
妊娠できない理由は人それぞれであり、自分に合っていない治療を施しても効果は期待できません。

まず最初のステップとして、ご自身の状態を把握するところからゆっくりと治療を始めていきましょう。

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